氷ノ山 [2011年の山]
氷ノ山
2011年5月15日
加藤文太郎がここで冬山訓練をしたり神戸から郷里の浜坂町
へ歩いて帰る際にも越えていった山として著書「単独行」によく
登場している山でも知られ、有名な山だけあって鳥取、兵庫の
両県側から登山道があるルートによっては二時間もかからない
気軽なファミリーコースもあるようだ、今回は一番オーソドックス
な「ぶんまわしコース」で周回してきた。
二見書房版「加藤文太郎 単独行」
徳島から高速道を乗り継ぎ3時間半かけて登山口の福定親水公園着
キャンプ場からの分岐は河原側を選ぶ。布滝、不動滝、のぞき滝
と次々と滝が現れてくるが新緑の影になる事もあり全体が見難い
ちょっと覗くだけで通りすぎる。
コースには0.5km毎に道程標識がある。
イワカガミやショウジョウハカマの姿が見え出す。
「地蔵堂」、著書では文太郎はここで泊まったらしいが中に
いらっしゃる3体のお地蔵さんが白いので夜中は不気味そう。
近くの沢ではハシリドコロが花を咲かせていた。
登山口からアズキコロガシの尾根を歩いて1時間40分
地蔵さんと避難小屋のある「氷ノ山越」の峠に着く。
雪が残る稜線からは南東方向に山頂避難小屋の三角屋根が遠望
ブナの原生林が両側に広がる稜線を1時間ほどでこしき岩
につく、踏み跡があったので岩角をつかんで上がってみた。
岩上からは尾根道を登り下りする人の姿や高丸山や鉢伏山麓の
スキー場が一望できる絶景があった。
岩からそのまま反対側に下れそうだがザックを置いてきたので
引き返す。こしき岩を回りこめば山頂はもう目の前だ。
兵庫県の最高峰、中国地方第二の山頂に着く。三角点の標石が
大きいと思ったら一等三角点だ、 点名 氷ノ山 1509.62m
下りは昔の山名「須賀ノ山」 の由来になる「須賀ノ宮権現」脇から東尾根に
向かう。古生沼(こせぬま)は高層湿原の南限として天然記念物らしいが
雪解け水も貯まってなく、ただの原っぱ状態。丁度正午とあってお昼を山頂
で過ごすのだろう、大屋コースからと思われるハイカーと次々にすれ違う。
神戸大ヒュッテの分岐は左の東尾根にコースをとる 。
この尾根歩きでは根曲がり竹の子(地元ではスズコというらしい)を
探しながらの歩きだったので時間を喰う。
東尾根避難小屋からは木製の階段を林道に向かって下る。
15分ほどの辛抱ですが段差が大きく歩き難い。
東尾根避難小屋から半時間、立派な石碑が建つ登山口に下り着く
ここからは国際スキー場のゲレンデの間を駐車地点まで林道歩き。
ワラビを採りながらだったので35分ほど要して
出発点の親水公園に帰ってきた。
登り3時間半、下り2時間、林道歩き35分だったが
こしき岩に寄ったり山菜を採りながらだったので小一時間
は余計にかかっていると思われる。
帰りは水芭蕉を見に寄ったがもう終期に近かったようで大花は
すでに散ってしまったらしいが、それでも尾瀬なんかまで見に行
けない身としては十分見応えがあった。
コメント 0